新しいアクリル画作品(作品No.AC00004)が完成しました!
今回はその取り組みの様子と、背景を単色から藍染のむらくも染めのような模様にしてみた時の工夫について制作過程を綴ろうと思います。
ぜひ、ご自身の作品のご参考になれば幸いです。
プロを意識した時から加速した!
テーマと下絵
今回の作品の下絵はこちら。
オリジナルなので手癖全開ですが、いつも手ぶらな子しか書いていなかったので、今回はシャーペンを持ってもらいました。
私はいつも”トキメキ”を大切にしています。
物事を前向きに捉えたり、心躍らせることができる”トキメキ”は、キレイな物やカッコいい物を見たり、生命の誕生に感動したり、カラフルなドーナツが可愛かったり、恋をしていても感じることができます。
また、人間の無骨さを発見した時に、生命の不思議を感じては
「まだまだ人間には未知の力が溢れている」
と感じて”トキメキ”を覚えることもあります。
ですが忙しさの中で、普段の生活の中にある”トキメキ”のタイミングを逃している事が多いなと気付かされることも。
今回の作品では、隣で勉強中のカレが考え事をしている最中、こちらの視線に気付いて、チラッと視線を送ってくれた瞬間を切り取りました。
この後微笑んでくれたら神対応ですよね~(≧∇≦)
カラーラフの段階では背景を教室っぽくするか悩んだのですが、まだ肌の色も思った通りに作れない中で、やり過ぎは禁物ということで断念しました。
制作フロー
今回の制作フローです。
まずは先程の下書き。
こちらはOhuhuのスケッチブックに描いたものだったので、転写に向かないためコピー機で印刷して使いました。
下書きを、ジェッソで下地処理が済んだキャンバスに転写したところです。
10Bの鉛筆で塗りつぶした紙を下書きとキャンバスの間に挟んで、上からなぞっていきます。
背景の茶色と肌を塗ったところです。
茶色はムラにならないよう、2回塗りました。
実はこのムラ問題が気になっていて、勉強に使わせていただいているYouTuberさん方の動画を何本も拝見させていただきました。
この場を借りてお礼申し上げます。
肌の影を調整しつつ、服と髪、シャーペンを塗ったところです。
線画の部分はAMYU PAINT BRUSHの00000番の筆を使いました。
瞳と唇、爪を描きこみ、全体の血色やバランスを整え、背景の茶色にむらくも模様を追加して完成です。
ハイグロスのアクリリックフィニッシャー(保護剤)を塗ります。
多少乾いたあたりで、私はコルクボードに安全ピンを刺して、キャンバスを引っ掛けて完全に乾燥させています。
SNSとオンラインショップ掲載用に撮影会を行います。
とは言え、できるだけ正面から光が映り込んだりしないように調整して写真を撮り、スマホアプリで背景を合成するだけです。
写真詐欺にならにように作品本体に影響がでないよう、アプリ内での色味調整やホワイトバランスは一切いじらない分、単純に合成すればいいのでアプリの質が良ければ良いほどカッコいい感じに仕上がってくれます。
最近のお気に入りはPhotoRoom。
AI合成でかなり満足のいく背景を作成してくれます✨
チャレンジと学び
今回の作品では、色作り、塗り方を中心に学びました。
カラーホイールを使って、前回のAC00003の失敗がなぜ起こったのかを分析し、もう一度新宿の世界堂へ行きました。
初めて世界堂へ行った時は、建物の大きさと画材の多さに、何がなんだか分からない状態でした。
手慣れた様子で買い物をしている周りの学生さんや外国人の方の会話を、どんな事を考えながら選んでいるのだろうと聞き耳を立てたはいいものの、そもそも言ってる内容に専門用語が入ってて分からないというオチ(笑)
しかし今回は違います。
ジェッソがどういうもので、どういう使い方をされるものなのかも理解しましたし、絵の具の種類だって名前だけじゃなくて特徴も頭では理解しました。
アクリル絵の具のメーカー名も見てきましたし、欲しい色のリストも作ってきました。
ネットショップでは写真による判断になってしまうため、自分の目で色を確認したいという明確な目的を持って訪れました。
(いや、普段からそうであってくれ。というツッコミは受け付けません💦)
今回購入した絵の具はターレンスジャパンから出ているAMSTERDAM(アムステルダム)のスタンダードシリーズ。
今回の作品AC00004の肌の色は、この中の「ネーブルスイエローレッドライト」と「チタニウムバフライト」をベースに、元々持っていた「オレンジレッド」や「レッド」「ブラウン」を混ぜて色を作り、場合によっては「ジンクホワイト」「チタニウムホワイト」を加えました。
AC00003の失敗作の時に起こった、塗れば塗るほど日焼け肌になっていく現象は免れました(よかった!)
更に今回は、背景の茶色をただの単色ではなく、テクスチャっぽいものにしたくて、藍染めの「むらくも絞りの藍返し」というものを参考にしてみました。
(参考画像が著作権保護にあたりそうなので割愛します)
要するに茶色のちょっとお洒落なテクスチャ!(ゴリ押し)
最初の背景塗りで使ったダークブラウンとライトブラウンとホワイトを筆先にちょんちょんと付け、キャンバス上で細かいグラデーションを作るようにひたすら筆をトントン。
1~2c㎡くらいずつしか進まないので、これだけで1時間くらいトントンしていた気がします💦
ですが、苦労は報われます。
単色のままよりも、ずっと良い背景になりました。
Maiden-Theaterの絵画作品は原画販売です。
まとめ
今回の作品では沢山の成功体験がありました。
成功体験は、絵画以外にも仕事や遊びにおいてもとても大切です。
何者にもなれなかった過去の私は、成功体験が少なく、他人に憧れ、しかし動かなかったからです。
練習していれば動いている振りが出来てしまうものです。
しかし、成功体験は実戦の中でしか得られません。
より多くの成功体験を積み重ね、多くの方に楽しんでいただける作品をこれからも作っていきたいです。
では。
【作品番号AC00004】
使用画材
・アクリル絵の具
キャンバスサイズ
・張りキャンバス
・スクエア(20cm × 20cm)
その他
・側面塗装あり
・つや出しフィニッシャー塗装済