2023年7月30日に1回戦、2回戦が行われた「鯊王決定戦」。
その2日目である3回戦、4回戦が2023年8月20日に行われました。
★1日目の動画です
場所は前回と変わらず、墨田区のスカイツリーの足元を流れる北十間川です。
私は8月4日~7日まで、函館一人旅へ行っていたので、本格的な練習期間は前週の1週間のみです。
今回は、その1週間の練習で何を考え、どういう練習をしたのか、
そして、
鯊王決定戦の結果は・・・!?
という流れでお伝えできたらいいなと考えています♪
結果、当日の様子だけ読みたい方は鯊王決定戦2日目(3回戦、4回戦)のセクションへどうぞ✨
それでは、行ってみよー!
過去を教訓に、未来を考慮して、現在を大切に生きる
ハゼ釣りを真剣に考える
ハゼという魚は、川の底にいます。
写真のような魚で、まるでうちわのような腹ビレがあります。
北十間川のハゼは小さい個体(デキハゼと呼ばれています)で4cm程度。
平均サイズで6cm~9cm。
大きめの個体(ヒネハゼと呼ばれています)が12cm以上といった感じです。
※どこまでのサイズを「デキハゼ」「ヒネハゼ」と呼ぶかは、あまり明確に決まっている印象はありません。
基本的に釣っていて
「小さいね!デキハゼだ!」
「大きいのきたね!ヒネだ!」
のような感じで使われることが多いです。
その上に、20cmを超える「ウロハゼ」と呼ばれている猛者もいます。
(私はまだ釣りあげた事がありません)
また、この大きなハゼをモンスターと呼んでいる方もいらっしゃるほどです。
使用する竿は、”延べ竿”と呼ばれるリール(糸が巻かれていてハンドルが付いたもの)がないものを基本的に使います。
釣り方の種類は大きく分けると
- 浮き釣り
- 脈釣り
の2種に分かれます。
(最近はルアー釣りもありますが、やったことがないので割愛します)
浮き釣り
糸に付けた浮きや、アクセサリーの動きによって
アタリ(ハゼが仕掛けに食いついていること)を取る釣り方。
繊細なハゼのアタリを目視でしっかり判断することが出来ます。
脈釣り
浮きやアクセサリーの動きに頼らず、仕掛けから伝わる振動が竿に伝わり、それが手元に伝わった瞬間に合わせを入れて釣る方法です。
反射神経による釣行で、私はこちらの脈釣り派です。
超ざっくりの説明だと
このような文章になってしまいますが、
浮き釣り、脈釣りの中でも
実に様々な仕掛けがあり、
各々こだわりの仕掛けで釣行しています。
鯊王決定戦のルール(おさらい)
鯊王決定戦は、YouTuberの398ワールド様が
サブチャンネルで企画してくださっているハゼ釣りの大会です。
コミュニケーションと地域清掃を行うことを目的とし、
墨田区から占有許可を得て開催されています。
ルール
- 竿は1人1本まで(持ち替えはOK)
- 針は1本まで
- ビリンゴと呼ばれる鯊によく似た魚はOK
- ダボハゼと呼ばれる真っ黒いハゼの外道や他の魚はNG
- 餌や仕掛けは自由
- 割り当てられた区画以外での釣行、隣の人の領域へのはみだしNG
- 他の人との協力NG
試合形式
- グループ毎に上位2名まで絞り込む
(7人→4人→2人) - 上位2名ごとの合計12名で決勝を行う
- 2点早掛け(早く2匹釣り上げる)方式で競う
- 参加する(1P)、4人に残る(1P)、優勝する(1P)でポイントが付与される
- 各回戦ごとに優勝者が決まる
- 全4回戦の総合ポイントによる総合優勝者が2023年の鯊王となる
1回戦、2回戦の振り返り
1回戦は、2人への絞り込み時に敗退しました。
2回戦は、決勝までいけたものの、3回もアタリがあったのに1匹も釣りあげられず敗退しました。
私が使用していたのは下記の通り。
- 1.8mの延竿
- ナイロン1号の道糸
- 3gの中通し重り
- 金袖3号の針
- マルキューさんの「ハゼホタテ」
ハゼのサイズは小指ほどのデキハゼ中のデキハゼ。
この状況から、8月20日の3回戦、4回戦に向けて
なんとか成果を残すために調整を行う必要があります。
- 魚のサイズに合わせて針を変える?
- 針の形状を変える?
- 針の返しを無くす?
- 釣り方を変える?
- 餌の付け方を変える?
- 竿の長さを変える?
- 糸の種類は?
- ハリスの長さは?
- 重りの重さは?
考えられる事は沢山あります。
本番までの1週間、私は毎日練習に行くことを決めました。
やりたい事、ちゃんとできてる?
試行錯誤、釣り仲間との出会い
私は先ず、釣具屋さんへ向かいました。
前日、旦那様とお話していて、
ハゼのサイズに合わせて
針のサイズを小さくしてみてはどうか?
という話があったからです。
何にしようか迷った挙句、1号、2号、3号、3.5号の針を購入することにしました。
3号針は、”返し”がない針(=バーブレスフック)で、
針掛かりが良く、魚にも優しいと言われているものを選びました。
しかし、私はバーブレスフックに苦手意識があります。
返しがないということは、掛かった後の竿捌きが上手くないと、
暴れた魚がスルっと針から外れてしまうからです。
以前、ブラックバスの管理釣り場へ行った時も、かなりバラしました。
ただ、返しがないことは、魚が針に掛かったと気付きにくいらしく
ハゼで上手く使えるなら試さない手はないのです。
なので、ちゃんと釣る事ができるのか試してみようという理由で買いました。
帰りに、会場になる場所でプラクティス。
写真は袖の1号針で釣りあげたハゼちゃん。
この日は、和竿で釣行中の方がいて、
(和竿、やっぱカッコいいなぁ)
なんて思っていたら、声を掛けてくださいました。
お話をしたら、その方、なんと第1回から参加されている方!
今回は1,2回戦は出られなかったが、3,4回戦は参加する予定だとお聞きし、自然と一緒に釣行(笑)
私にとって、この方との会話が、今回の大会に大きな影響を与えてくれました。
横の釣りがメインになる遊動重りの仕掛けで、縦の釣りもできるようにする!
本来であれば、釣り方によって道具や仕掛けを変えることが正しいのでしょうけれど、次回も早掛け2点である可能性が高い中、仕掛けを変えた竿に持ち替える時間は致命傷です。
釣りは、午前か午後かというだけでも、釣り方が変わるほど繊細なものです。
昨日これで釣れたから、今日も同じ方法で釣れるとは限らないのです。
だから毎回、試行錯誤して魚に近付いていくプロセスが必要で、
それが、魚釣りの面白さでもあります。
とはいえ、北十間川は小さな川です。
今日5cmばかりだったハゼが、明日いきなり17cmになることはありません。
1歩ずつ、釣果に繋がるように当日でないとできないプロセスの為に、今できる準備を進めていくのです。
やったー!!大きいサイズ来ました!
しかもこのサイズを袖の1号針で飲ませずに釣る事ができました!
お聞きしたお話から試行錯誤の選択肢が増えていく。釣り仲間ができると、こんなに世界が広がるんですね。
今回、プラクティス中にお会いできた釣り仲間さまは下記の方々です。
- kaoruさん
- ひーちゃん&ひーちゃんパパさん
- sonicさん
- yanagiさん
- BLACKさん
- どらさん
- はぜたろぅさん
仲良くしてくださって、本当にありがとうございます✨
ひーちゃん、sonicさんと
12日の午前。
私が鯊王決定戦に参加することを決めたキッカケをくださった「ひーちゃん」と一緒にプラクティス!
なんと、大会の1日目の時に、ひーちゃんパパさんに誘っていただいたんです。
ひーちゃんとプライベートで一緒に釣りできるなんて嬉しい✨
待ち合わせ場所に行くと、偶然、向かい側でsonicさんが釣行中。
お声がけして3組での釣行を開始しました。
sonicさんは、1日目にひーちゃん、私と同じAグループにいらっしゃった和竿使いのベテランさん。
理論に基づいた仕掛け作り、釣り方を教えて下さり、
「なるほど、仰る通り!」
ってなりました。
釣りをしていると、正しいことをしていても、たまたま合わなかっただけなのに、
試行錯誤が行き過ぎて、斜め上の方向に行ってしまう事があります。
意図的にやっているのであればいいのですが、
だいたいが夢中になり過ぎておかしくなっちゃってるんですよね(苦笑)
正しい軸を持っておくことは、
迷った時に立ち返ることができるのでとっても重要だとことだと思っています。
最後にみんなで早掛け2点勝負!!
やっぱりsonicさん強~い!!
そしてひーちゃんパパさんも上手い!
ひーちゃんは、まだまだこれから伸びていくのに、
今の状態でこの手捌き、釣果は本当に末恐ろしいです(笑)
釣りの道に進むのかは存じておりませんが、
小学生のうちから何かを極める経験を積んでいるのは、
何事にも応用できると、大人になった今だからこそ思えます。
その「何か」に私も数多く出会っていました。
ピアノ、ギター、イラスト、小説、水泳。
こんなに出会っていたにも関わらず、極める道を歩めなかった。
実際、大人になってIT業界で15年、
Webデザイナーからプログラミング
ディレクションからコンサルタントまで
数多くの経験を積んで、もう一度自分に振り返った時、応用効くなって実感しました。
この日は、自身の釣りと人生を振り返るいいプラクティスになりました。
100匹釣行の決行!
今まで、ハゼ釣りで数を意識して釣ったことがなかった私。
だいたい〇匹くらい。
とか、
ヒネが〇匹。
みたいにしか数えていませんでした。
そこで、思い切ってカウンターを購入!
YFFSFDC カウンター(手持ち型を買いました!)
首から下げられるような紐が手元になかったので、
1日目の時のネームケースを使いました。
自分1人で模擬戦。
2日目がどんな形式の試合になるのか知らされていないので、思いつくことをやってみます。
<10分間の数釣り>
1回目:8匹
2回目:7匹
3回目:8匹
うーん、渋いな・・・。
10匹は超えたいところ。
<2点早掛け>
結果は47秒。
1日目の決勝戦で、優勝者は30秒程度で2匹釣り上げていた。
そのことを考えると、改善しなければならない数字です。
その後、50匹釣るまでに掛かった時間は1時間10分で、
100匹釣るまでに掛かった時間は4時間ちょっとでした。
釣行中、対岸で釣りをされている方が増えてきたので、勝手に相手を決めて早掛け勝負。
そしたら、帰りに声を掛けて下さり、飲み物とハゼホタテを差し入れしてくださいました!
話を聞いたら、なんと大会のスタッフYanagiさん!
「2日目も早掛け2点だよ」と、サラッと情報を流してくださいました(笑)
はぜたろぅさんとの出会い
翌日から、私は早掛け2点に絞って練習しました。
大会と同じ場所で、魚の居場所や地形を探りつつ、手摺の1区画を目印に順番にトライ!
46秒、47秒、46秒、、、
ここは1分以上かかった。
なんてことをしていたら、右手の人差し指の爪が欠けました。
原因は分かっています。
ハゼを針から外す際、袖の1号針のチモトを掴むため、爪先が当たるのです。
大会が終わるまでは仕方ないか・・・と、半分諦めていた時、はぜたろぅさんに出会いました。
一緒に釣行していた時に、仕掛けの話になったのですが、そこでレジンを使ったカスタマイズをお聞きしました。
早速、100円均一でレジンを購入し、カスタマイズを決行!
レジンはレモン色しか売っていなかった。
もしハゼが黄色を嫌ったら釣果が下がってしまいますが、
ここはプラクティス期間がまだあることを最大限にいかしましょう。
完成~!!
チモトが掴みやすくなり、爪も痛まなくなりました。
はぜたろぅさん、
教えて下さってありがとうございます✨
当日朝、最後のプラクティス
さぁ、長々とプラクティスのお話にお付き合いいただきありがとうございました!
いよいよ当日です!
午後からの受付開始だったので、
午前中に離れた場所でプラクティス。
快晴ですね~!
針掛かりの感覚だけ掴めればOK。
私の身体よ、ハゼ釣りに目覚めよ~!!
・・・と、思っていたら・・・
えぇっっ!!??
やっちゃった!!!💦
朝からこれはマズい!
大会や試験などの直前練習は不調な方が
本番で集中力が上がっていい結果になりがちです。
なので、ここで終わらせてしまうと、本番で失敗しそうです。
もう少しだけ釣行を続けましたが、暑さに負けて一時帰宅しました。
鯊王決定戦2日目(3回戦、4回戦)
受付会場へ行き、一緒に練習したみなさまにもご挨拶を済ませ、いよいよ受付開始!
今回はくじでグループ分け。
くじのスティックが可愛い猫型だったので緊張をほぐしてくれました。
大会の写真は余裕がなくて撮れませんでしたが、
参加者の皆さまの動画にちゃっかり映ってます(笑)
3回戦
3回戦目の1回戦は、聞いた話ではどのグループの誰よりも早く2匹釣れたみたいでした。
私自身も、最初の2回のアタリで両方とも掛けられたので、
最速!!
と、ガッツポーズしてました。
3回戦目の準決勝もこんな感じで爆速釣行✨
練習の結果、超出てるんじゃない!!??
そして息巻いて望んだ決勝戦。
私は2回戦目の決勝戦の時に、アタリが3回もあったのに掛けられなかった悔しさがあります。
(ここで決める・・・!)
ドキドキと高鳴る胸に届くスタートの笛の音。
(来いっ! 来いっっ!!)
そう祈りながら竿先に集中していると、コリッとしたアタリがっっ!!
合わせると、確かな手ごたえ!!
(掛かった~っっ!!!)
急いで針を外し、スタッフさんの待つ水バケツの所へ。
2回戦目の優勝者だったHULLさんも既に1匹釣り上げています。
釣り場に戻ってハゼホタテを針に付け、もう一度川の中へ落と――
「きたーっ!HULLさん2匹目!」
――――!?
その声を聞きながら、川底へ落ちていった仕掛け。
まだ水バケツに入っていないから、この瞬間1秒で釣りあげて水バケツに入れられれば!
なんてことを考えているうちに彼のハゼは水バケツの中へ。。。
3回戦の優勝メダルも、HULLさんは2回戦も優勝しているので、
この時点で総合優勝者も決まりました。
4回戦
もう総合優勝できない。
欲しかったトロフィーも手に入らない。
それはすごく悔しいし悲しい。
でも、まだ4回戦目の優勝メダルがある!
落ち込む気持ちを堪えながら、直ぐに始まる4回戦目の初戦の場所へ。
スタートの合図で仕掛けを川へ。
大丈夫! まだやれる!
そう自分に言い聞かせてた。
――ぶるぶるっ!!!
強めのアタリ。
(きたっ!!)
勢いよく手首を返して合わせ、上がってきた魚に私は愕然としました。
「ダボハゼ(チチブ)!?」
今回の大会中、滅多に見る事のなかったダボハゼ。
これは釣果になりません。
ハゼとは明らかに異なり、体はしっとりしていて、どこか悪そうに笑いながら上がってきたダボハゼに、遠くで私の心が折れた音が聞こえました。
でも、まだ始まったばかり。
さっさと外して再開しよう。
そう思っているのに、ダボハゼが口を堅く結んで、針を外させてくれません。
「針外すから口あけてよ~💦」
糸ごと外してしまおうかと一瞬頭を過った。
でも、針をつけたまま川へ返すわけには・・・
そうこうしているうちに、時間がどんどん過ぎてしまい、私は初戦で敗退となってしまいました。
わんわん声を上げて泣き出したい衝動をグッと堪えることで必死で、
対岸で見ていたらしい旦那様が気づいたら隣へ来て声を掛けてくれました。
私はダボハゼへの恨みつらみを話すことで、なんとか涙を堪えました(苦笑)
大会が終わってから、みんなで清掃活動。
ベンチの後ろにある植え込みは、特にゴミが放置されていることが多い。
ペットボトル、弁当、空き缶、煙草。
参加者みんなで拾うと、たった5分で、ゴミを探すのも困難なほどキレイに✨
釣り場としても、公共の場としてもキレイに保てることはイイ事ですね。
帰り道、私は真っ直ぐ家に帰りたくなくて、いつもの場所で追加釣行しました。
めっちゃ泣きそうなのに、暑くて涙が全部汗になってでているよう。
せっかくなので、釣れたハゼに、私の気持ちを代弁していただきました。
「おら、負けちまっただ。
でも、
夕日が涙をかくしてくれるだ」
家の玄関前に立った時、先に帰っていた旦那様から電話が。
どうやら3時間も追加釣行していたらしく、心配して電話してくれたのだそうです。
ありがとね。
まとめ
今までの私は、「早く釣り上げる」とか「数を釣る」「ヒネを狙う」みたいに、目標を持ってハゼ釣りをしたことがありませんでした。
夏になるといつもの場所でハゼ釣りをし、
いただけるサイズは天ぷらなどにして
「ただ季節を感じる」という
なんともふんわりとした感じでした。
今回、大会に参加すると決めてから、今までよりも注意深く原因や仕組みを考察するようになり、何となく「これしか知らないから」というだけで使っていた仕掛けも見直す機会になりました。
大会では、上には上がいますね。
でも、この大会のおかげで、こんなに真剣にハゼに向き合い、練習中に声を掛けて下さった地域の方々や、音楽仲間にも応援していただき、なにより仲間ができたこと、本当に嬉しいです。
398わーるど様、スタッフの皆さま、本当にありがとうございました✨
悔しさも含め、私の最高の夏になりました!